できることが多いから、できないことがわかってもらえない。
できないことは頑張っていない、我慢していないと勘違いされてしまう。
衝動性も、感情起伏の激しさも、動き回ってしまうことも、周りとうまくできないことも自分の我慢、頑張りでは抑制できない自分でコントロールできる範囲外でおきている。
特性のあるお子さんや保護者の方が一番困っているのは、色々な特性や障がいがあることよりもそのことで困っているということをわかってもらえないことではないでしょうか。
化学物質過敏症になってしまった方の番組がありました。化学物質に反応して電話も触れない、家の壁にも反応してしまう。このように家の中にいても支障があるような生活になって、何件もの病院に行っても原因がわからないから治療法もわからない。
最後に行った病院でやっと化学物質過敏症と診断され、有効な治療法はなかったけれど、自分の苦しさがわかってもらえたことが何よりも嬉しかったと言っていました。
このようにどう表現したら良いか自分でさえもよくわからない生き辛さ、苦しさがわかってもらえないことが、一番困っていることなのではないかと思います。
あなたの我慢が足りないから、頑張りが足りないからではなく、もう十分に頑張ってきたから、これからはあなたと一緒に何が得意で、何に困っていて、その解決に合った方法やサポート道具だけでなく、自分を活かせる環境、利用できる社会的支援も含めて、あなたの人生があなたらしく生きていけることを一緒に考えていきたいと思っています。